津島の寺社
 
蓮台寺の某阿
 相模国藤沢の遊行の弟子で、良王のお供をして尾張津島に居住する。蓮台寺を建立した。
吉野より尹良親王に付き従っていた僧では、
 明星院、実相院、宝寿院、観音院は良王の祈願所であったので、上野国より尾張国まで付き従った。津島に観音院の一寺を建立した。津島神社の社僧となった四箇寺である。

一品征夷大将軍尹良親王
 応永三十一年八月十五日、信濃国大河原で薨去、大龍寺殿と申し上げる。尾張国海部郡門真庄津島天王社境内の若宮がこれである。永享八年六月十五日に十一党の者が社を建ててお祀りした。同郷大龍寺は親王の菩提寺である。

良王君
 明応元年三月五日逝去、御歳七十八歳、瑞泉寺殿と申し上げる。同三年三月五日、天王社境内に社を建て、御所大明神と名づけてお祀りした。


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